ひかるの読書

ビジネス書を中心に気に入った言葉をご紹介!

村上敦「ドイツのコンパクトシティはなぜ成功するのか」

マイカーの利便性・経済性を損なう対策をして車利用を減らしつつ、郊外大型店進出を抑制しましょうという内容。

理想はわかるけど非現実的な主張。日本の主要産業、自動車の内需を減らす政策は、絶対に横槍入って握り潰されるw

いかにしてドイツのフライブルクは車社会から脱却したかについては本書を読んで頂くとして、参考になったのは「自動車産業の利益は地元に落ちない」という視点。

トヨタ系列の企業が立地していない地域で車を購入しても、地域経済が潤うことはほとんどない。これを意識している人もほぼ皆無。


道路は強力な壁

車は移動の自由を謳歌する一方で、歩行者は道路という壁に囲まれているという視点も面白かった。

私達は道を自由に歩く権利を奪わている。道の端を歩くことしか許されていない。道の大部分を占拠しているのは、車。

車社会が当たり前だと考える方に読んで頂きたい都市計画論。



ドイツのコンパクトシティはなぜ成功するのか: 近距離移動が地方都市を活性化する

ドイツのコンパクトシティはなぜ成功するのか: 近距離移動が地方都市を活性化する

大塚葉「社史・周年史が会社を変える!」

肩ひじ張らずに、読んでて楽しい社史を作りましょうという本。

表紙の色を6種類印刷したり、自分宛てのメッセージが入っていたり、写真多めの雑誌スタイルにしたりしてもいいんです!

社史作りを任されて途方に暮れている人にオススメ。


社史・周年史制作は企業の経営戦略である

  • 社員に会社の価値や未来を理解してもらう
  • 取引先や消費者に企業の魅力を伝える
  • 学生にアピールして採用活動に役立てる

楽しく社史を作るにしても、発行目的と読者ターゲットを決めることは、最重要ポイントです。


社史なのにすごろく?

タモリ倶楽部で企業の社史特集をやってましたが、その中で会社の沿革をすごろくにして実際に遊べるようにしてたものがありました。

楽しく自由に作ってもいい時代なんです、今は。

まあすごろくを作るとデザイン制作費(金)はめっちゃかかりそうですがw



田尻賢誉「高校野球弱者の戦法ー強豪校に勝つために」

花巻東駒大苫小牧佐賀北・・・
弱者は日本一の取り組みを徹底した。

あいさつ
整理整頓
全力投球とカバーリング
ベンチの盛り上げ

誰でもできることを、手を抜かずにやり続けることの凄さを学べます。

 

カバーリングの徹底

言葉で言うのは簡単だが、やるのはかなりキツい。

1万回に1回のために備えるのが目的なので、全力疾走が無駄に終わることの方が多い。

しかしミスを最小限に抑えるためにもカバーリングは必要。

徹底すればそれがブランドになり、自信にもなる。



高校野球弱者の戦法―強豪校に勝つために

高校野球弱者の戦法―強豪校に勝つために

金子千尋「どんな球を投げたら打たれないか」

オリックスを代表するピッチャー金子千尋

彼の投球術が書かれた本を見つけたので、さっそく読んでみました。

その主張は、「自分には才能がない。徹底的に考えることで才能を乗り越える」というものです。

一般的なエースピッチャーのイメージは、大谷翔平投手や藤川球児投手のように速いストレートを投げる、あるいはダルビッシュ有投手のように大きく曲がる変化球を何種類も投げれる、といったものでしょう。

しかし金子千尋の本質は、彼らと大きく異なります。

150㎏後半のストレートを投げられるわけではありません。

変化球が大きく曲がるわけでもありません。

しかし金子は三振の山を築き、不動のエースとしての地位を確立しているのです。

その秘密を知るために本書を読んでみたところ、常識とは大きく異なる金子の投球術を知ることができました。

思考はときに才能を超える。

その言葉の真髄をお伝えします。




金子千尋の生い立ち〜挫折の日々〜名投手への第一歩を踏み出すまで

新潟県三条市に生まれた金子千尋

小学4年生の時に長野市へ引っ越し。

少年野球が盛んな地域だったらしく、新しい友人と野球を始めました。

高校は長野商業に進学。

春のセンバツ甲子園に出場した経験もありますが、全国的にはまったく無名のまま高校時代を終えます。

卒業後はトヨタ自動車で野球を続け、その後オリックスに入団します。





しかし現実は厳しかった。

プロ1年目はケガの影響もあって一軍のマウンドにはあがれなかった金子千尋

そうした結果よりも、「こんな凄いピッチャーがなぜ一軍で投げられないのか」という二軍で感じた不安と挫折感が金子を苦しめます。

一軍のマウンドで通用する武器がない。

なにをどうすれば、そんなボールを投げられるようになるのか。

その答えばかりか、ヒントやきっかけさえ、見つからなかったのです。





それでも腐らずに、必死になって他チームのエースクラスのピッチングをビデオで研究する日々。

そんな時に出会ったのが、ソフトバンク斉藤和巳投手の映像。

金子はある発見をします。

フォークを投げた時の握りが、ボールを深く挟んでいないことに。

斉藤のフォークは、野茂英雄大魔神佐々木のように大きく落下するわけではありません。

それでも、打者のバットは空を切ります。

なぜか。

金子は考え、答えを見つけます。

斉藤のフォークには落差がありません。

ストレートに近い回転と球速のまま、打者の手元まで来て少し落ちる程度です。

この当時はフォークという言葉しかありませんでしたが、今でいうスプリットを斉藤は投げていたのです。

そして金子も、指を深く挟まなくても落ちる球スプリットを発見し、名投手への第一歩を踏み出したのです。




変化しない変化球とは?

スプリットを習得する前の金子千尋は、「いかにボールを変化させるか」を意識して変化球を投げていました。

一方、斉藤和巳が投げるスプリットは変化が小さい。

それなのになぜ、打者は打てないのか。

ここでも金子は考えて、1つの答えを導き出します。

小さな変化だからこそ、打てないのではないかと。

変化球を投げるピッチャーは、ボールがきちんと変化しないと不安なのです。

しかし、ボールを投げるのは僕ですが、そのボールを打つのは18.44m先のバッターボックスにいる打者です。

打者から見て、一番打ちにくいのはどんな変化をするボールなのか。

ピッチャー目線を捨て、打者目線で変化球を考えるようになったとき、それまでとはまったく違う発想が芽生えました。

(中略)

僕ごときの打者が、プロの打者の目線に同じレベルで合わせることはできませんが、まず、打者としての自分が一番嫌なことはなにかを考えました。

その結果、大きな変化はいらないことに気づいたのです。

あくまで僕の場合ですが、打席に立って一番いやなのは、手元にきてわずかな変化をするボールです。

凄い変化球にまったく歯がたたずに空振りするよりも、ほんの少しのタイミングをずらされたりして打ち損じてしまう。

「どうして今のボールが打てなかったんだろう?」

そんな思いをひきずりながら、凡退することのほうが嫌なんです。

繰り返しますが、これはあくまで僕が打者なったときに感じる、僕の感覚です。

そこで考えた理想の変化球は、指先を離れたボールがストレートと同じ軌道で打者に向かっていって、打者がヒッティングの動作を始めたポイントで左右、あるいは下に変化していく、というものです。

まっすぐ伸びたボールが、途中でいろんな方向に枝分かれしていくようなイメージです。

(中略)

そして次の段階として、そうした意識を(スプリット以外の)ほかの変化球を投げるときにも当てはめるようになりました。

面白いもので、一つの思考はそれを実行することで、どんどん新しい発想につながっていきます。

つながるというより、浸透していくという表現のほうが僕の実感に近いでしょうか。

すべてのボールをいかに、変化するぎりぎりのところまでストレートに見せるか。

そういうボールを駆使できるようになれば、ストレートの軌道できても、打者は変化球を意識するようになります。

すると、ストレートも変化球と同じ効果を持つボールになります。

極論すれば、僕の場合は「変化しない変化球」を投げたいと思ったのです。


ストレートも変化球と考える。

この発想にたどり着ける人はどれくらいいるのでしょうか。

少なくとも僕はこの本を読むまで、そんなことは思いつきませんでした。

大きな変化球が投げられなくても大丈夫です。

ストレートと変化球を同じフォームで投げられるか。

ここに注意を払えば、バッターは常に2択3択を迫られるので、打たれる確率は大幅に減ります。

まあそうなってくると、同じフォームで投げるのが難しいという別の問題が発生しますがね(笑)




いつもと違う変化を歓迎する

金子千尋のすごいところは、これだけではありません。

多くのピッチャーは変化球を投げるとき、常に同じ変化をさせる傾向があります。

スライダーならこう、フォークならこのくらい落ちる、と。

それが少しでも狂うと「いつもの変化と違う」と思って不安になり、フォームが崩れ、失点につながります。

金子は正反対です。

自分の体調やグラウンドコンディション、気温や湿度、手首の角度など、微妙な違いは起こって当然と考えます。

同じ球種でも、その日によって変化が違うことを良しとするのです。 

投げる側もどんな変化をするかわからないので怖い部分もありますが、打者から見ると、予想もしない変化をされると打ちづらいです。




すごいと思うのは、ここでも打者目線に立って考えるところです。

ホント徹底しています。

よくビジネス書には、「相手の立場で考えてみましょう」という言葉が書かれています。

金子はそれを体現していますね。

プロ野球の選手は自分の能力を高めることに重きを置いているものだと思っていました。

金子の場合、能力を高めること以上に相手のことを徹底的に考え、見つけ出した答えを実行しています。

この姿勢は真似しなければいけません。






ブルペンでは投げない

「思考はときに才能を超える」の主張、いかがだったでしょうか。

この記事は「どんな球を投げたら打たれないか」の第1章と第2章をまとめたものです。

第3章以降は、変化球一つ一つへの考察やノーヒットノーランを達成した時の思考プロセス、他選手の分析など、思考を武器にエースになった金子の考え方がわかります。

「野球選手ってこんなに考えてるのか。体を動かす人がここまで頭を使っているんだから、頭を使うことが仕事のサラリーマンは金子以上に思考しないといけないな」と思ったのが僕の感想です。

思考によって野球の常識とは違う答えを導き出し、それを実行して結果を出す。

ホント本書を読んでてそのプロセスにワクワクしっぱなしでした。

金子はブルペンで投球練習をしないんですからね。

普通じゃ考えられませんが、当然ある考えがあってそれを実行しているのです。




思考はときに才能を超える。

そして常識を破壊する。



金子千尋の投球論が詰まった1冊。

ぜひ下から本書を買って読んでみてください!




架神恭介「完全教祖マニュアル」

310冊目到達。えらいえらい(*^^*)
320冊目指して頑張ろう♪

宗教の歴史や特徴を学べる教科書本はたくさんありますが、教祖になるための教科書ってないと思いませんか?

100人中100人の方が、「オマエ教祖になって何すんだよw」と思われるでしょう。

てか僕もそう思いますw



しかし教祖=経営者・支配者です。

そこからの視点を獲得できれば、ビジネスの現場で活かすこともできるはずです。

「彼らは普段何を考え、どの手順で勢力を拡大していくのか」を踏まえた提案をすれば彼らに喜ばれるでしょう。

また、皆さんが経営者としてビジネスを始める際にも役立つと思います。



そんなわけで、「教祖になるための教科書ってないかな~?」と思って探している時に見つけたのがこの1冊。

架神恭介さんの『完全教祖マニュアル』だったわけです。





早速この本を読んでみましたが、宗教の歴史や特徴を踏まえた上で教祖になるための方法を解説していて非常にわかりやすいです。

ですので「教祖なんか興味ねーよ!」な人に限らず、単純に「宗教とは何か?」を学びたい人にもオススメできる1冊です。

もちろん、「俺、教祖になりたかったんだよねー」という方は速攻買ってください(笑)



というわけで、僕がこの本を読んで感じた、みなさんに気づいていただきたい大事なポイントを紹介していきます。

こちらの本を買う時の参考にしてみてください。


宗教の運営方法に着目

僕がこの本を読んで思ったのは、「宗教の特徴を羅列した本は多いけど、宗教の運営方法に着目したのはないよなー」ということ。

「宗教」というくくりでは同じですが、信者と教祖では必要なスキルが大きく異なります。

教祖になる上で必要な教義の作り方、布教の仕方、甘い汁の吸い方などを知りたい方は、ぜひ手に取ってみてください。



目次から面白い!

では『完全教祖マニュアル』には何が書かれているのか。

まずは目次から見てみましょう。

一部抜粋して引用します。

第二章 大衆に迎合しよう
【コラム】創価学会と現世利益

第六章 布教しよう
弱っている人を探そう
金持ちを狙おう
【コラム】お金を巻き上げる宗教

第八章 甘い汁を吸おう
出版しよう
不要品を売りつけよう
免罪符を売ろう
【コラム】免罪符でキミもマリアを犯そう!


といった感じで、目次からすでに面白いです。

「弱っている人を狙おう」とか「不要品を売りつけよう」とかヤバいっすね(笑)


面白い文体なのでサクサク読める

『完全教祖マニュアル』の中身を開いてまず印象的だったのが、文体が面白くてサクサク読めるという点。

例えば「はじめに」の文章。

教祖は決して難しいものではありません。本書を読めば誰でも簡単に教祖になることができます。

本書は様々な宗教の分析から構築された極めて科学的なマニュアルです。科学ですから決して怪しい本ではありません。

皆さん、本書を信じて、本書の指針のままに行動して下さい。本書の教えを遵守すれば、きっと明るい教祖ライフが開けるでしょう。

教祖にさえなれば人生バラ色です!

あなたの運命は、いままさにこの瞬間に変わろうとしています!

本書を信じるのです。本書を信じなさい。本書を信じれば救われます。


半分宗教をバカにしたような言い回しw

この勢いで語るので、最後まで飽きずに読めちゃいます!



『完全教祖マニュアル』で学べること

で、気になるのはやっぱりその中身でしょう。

「この本には何が書いてあって、どんなことを学べるのか?」という部分が一番気になるところですよね。

この本を読んで学べることは何かを、すべてはわからない程度にお伝えしていきます。

あまり伝えすぎても実際に読んだときの楽しみが半減してしまいます。

続きが気になる方は、ぜひご自身の目でお確かめあれ!


学べる内容まとめ

この本を読んで学べる内容をざっくりまとめるとこんな感じ。

  • 教祖は人をハッピーにするお仕事
  • 新興宗教ナウい宗教
  • 宗教の本質は反社会性


では、それぞれで学べることを少しだけ紹介していきます。


教祖は人をハッピーにするお仕事

そもそも教祖ってなにをするんでしょう?

『完全教祖マニュアル』はこう答えています。

教祖は人をハッピーにするお仕事なのです。

イエス・キリストは何をしようとしましたか? 戒律により硬直化した社会を打破し、人々をハッピーにしようとしたのです。

釈迦は何をしようとしましたか? 輪廻転生によるカースト制度を打ち破り、人々をハッピーにしようとしたのです。

(中略)

教祖はお金も稼げますが、お金を受け取るのは、あくまで人をハッピーにした代価です。

騙して巻き上げているわけではないのです。


じゃあ社長との違いは?
社長でもお金稼げるよね?

という問いへの回答は、本書を読んでみてご確認ください。



新興宗教ナウい宗教

教祖が素晴らしい職業だと仮に納得できても、宗教に対して否定的な感情を持つ人もいることでしょう。

特に「新興宗教」なんて単語を聞いた瞬間、多少なりとも胡散臭さを感じると思います。

しかし、キリスト教や仏教などの伝統宗教だって最初は新興宗教でした。

新興宗教は歴史が浅いというデメリットはありますが、逆に言えばいま最も新しい宗教、つまりナウい宗教であるとも言えるのです。



例えば、仏教の「女性は仏になれない」なんて現代の感覚では受け入れ難いです。

これは仏教の問題ではなく、時代の問題です。昔は男女平等という発想がなかった。

しかし新興宗教は、「いま」の問題に立ち向かえます。

新興宗教はヤバい宗教ではありません。

ナウい宗教なのです。



宗教の本質は反社会性

宗教とは社会の安定と人々の道徳心向上に役立つもの。

こんな風に考えている人はいませんか?

残念ながら、それは見当違いですね。



宗教の本質は反社会性であり、社会が抱える問題点に根ざして発生するのです。

当然、現代でも当てはまります。

皆さんは教祖となって人々をハッピーにするのがお仕事ですが、そもそも、現在不幸な人というのは、社会の提示する価値基準に照らして不幸なわけです。

つまり、貧乏だとか、恋人がいないとか、出世できないとか、そういうことで不幸になっているのですから、あなたは彼らに社会とは別の価値基準を提供すれば良いのです。

「お金なんかない方が幸せだ」
「家族など修行の妨げである」
「世俗の出世に何の意味があろうか」

などなど。

どれも反社会的ですが、こうすることで社会的弱者である彼らを、別の価値基準、つまり、あなたの提供する価値基準でハッピーにすることができるのです。

ですから、あなたのすべきこととは、
①社会の基準で幸せになれない人を見つける。
②反社会的な基準を与えてその人を幸せにする
事だと考えて下さい。

一例を挙げるなら、ニートを幸せにする価値基準などを考えれば良いでしょう。

これには仏教が参考になるはずです。


特に新興宗教は、「いま」の問題に立ち向かうものでしたよね?

社会に反する新しい価値基準をあなたが提唱し、「負け組」の人を「勝ち組」へと変える。

そして、あなたが救いたいと思っている人をハッピーにしてあげましょう!



また、仏教もキリスト教儒教イスラム教も、伝統宗教と呼ばれているものは、どれも反社会的なものばかりです。

なぜそう言えるのか?
それは本書を読んでご確認ください。



この本を読んで僕が感じた最も重要なこと

ここまでで、教祖や宗教の本質について知ることができたと思います。

けどこの本の面白さはこんなもんでは終わりません。

僕がこの本で一番伝えたい内容、それを皆さんに感じてもらいたいです。



それがこちら・・・





不安を抱いていない人に対し、「お前は実はすでに困ってるんだぞ」ということは有効だ

の1文。

キリスト教も仏教も、「このまま生きてるだけでも地獄に落ちるから、お祈りしたり修行したりしろ」と言ってきます。

それらが成立するまでは、「死んで地獄に落ちるのは困る」と認識してる人なんていなかったでしょう。

人々に「実は困っている」と認識させるのは、経営者の視点から見ると非常に重要なテクニックです。

そしてこれは宗教に限った話ではなく、現在進行形で利用されています。

ちなみに現代において、この手法でもっとも成功している事例が「エコ」というアイデアでしょう。

エコは私たちを常に「困った状態」にしています。

このまま手をこまねいていると、近い将来地球環境が悪化して住めなくなってしまいますよ。私たちはすでに困った状態にあるんですよ。

だから、私たちは危機感を持ってエコに取り組まなければならないのですよ、とエコは言っているわけです。

このままだと本当に将来困るのかどうか筆者は知りません。

しかし、少なくとも今のようにエコが声高に叫ばれるまで、私たちに「困っている」という意識はなく、その意味では私たちは「困っていませんでした」。

ですが、そこにエコというアイデアが 現れたことにより、「そうか、気付かなかったけどオレたち困ってたのか」となり、私たちはクーラーの設定温度を上げたり、米のとぎ汁を庭の植木にかけたり、ブランド物のエコバッグを買い漁ったりするわけです。

つまり、キリスト教が「そのまま生活してると死んだら地獄に落ちますよ」と言っているように、エコは「そのまま生活してると将来地球に住めなくなりますよ」と言っているのです。

「死んだら地獄に落ちますよ」だと、「何言ってんだこいつ」と思う人はいても、「将来地球に住めなくなりますよ」なら、「それは大変だ」と感じる人が多いことでしょう。

別にエコが疑似科学だとか宗教だとか言うつもりはありませんが、これは教祖を目指すあなたにとって大変参考になる事例だと思います。



ということで、一番勉強になったのは「不安を煽る」ことの重要性。

そしてこれは、「何も宗教に限った話ではない」と思わされたことです。

宗教や支配の本質をもっと知りたいという方は、ぜひ一度手に取ってみてください!



完全教祖マニュアル (ちくま新書)

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奈良巧「におわない人の習慣 最新版 加齢臭読本」

洗濯法や体の洗い方、食事習慣など、30代から現れる加齢臭を防ぐ必須エチケット本。

「オヤジの洗顔といえば洗っぱなし」

この1文は強烈。顔のニオイ対策で保湿の重要性を学びました。



におわない人の習慣: 最新版 加齢臭読本

におわない人の習慣: 最新版 加齢臭読本

鳩山玲人「世界のエリートは10冊しか本を読まない」

  • 自分が主人公ならどうするかを意識
  • 読後に書くべきは次のステップ
  • マンガから決めゼリフを学ぶ

これまでは量を意識して読書をしてましたが、じっくり考えながらの読書にシフトしたいです。