ひかるの読書

ビジネス書を中心に気に入った言葉をご紹介!

堀江貴文・井川意高「東大から刑務所へ」

カジノで106億8000万円を失った井川意高さんとホリエモンの対談本。検察官のヒドさや刑務所での生活模様を知ることができて面白かったです。



東大から刑務所へ (幻冬舎新書)

東大から刑務所へ (幻冬舎新書)

加島祥造「求めない」

ないものねだりを止めると人生楽になるよ、をテーマにした詩集。体(衣食住)よりも頭(知ること)を使い過ぎるとしんどくなるから、3分間だけでも求めることを止めて体を頭の支配から解放してごらんという所がいいなと思いました。たまには空を見上げてボ〜っとしなきゃですね!



『求めない』 加島祥造

『求めない』 加島祥造

清水幾多郎「論文の書き方」

350冊目到達。えらいえらい(*^^*)
360冊目指して頑張ろう♪

「が」の使い方を考察した章が面白い

  • 彼は大いに勉強したが、落第した。
  • 彼は大いに勉強したが、合格した。

2つの句の関係がプラス、マイナス、ゼロにかかわらずに使える「が」は便利ですが、新聞記事のように書き手の意志が反映されないデメリットもあります。



論文の書き方 (岩波新書)

論文の書き方 (岩波新書)

小林美希「夫に死んでほしい妻たち」

背筋凍りました。これ読んだら「一生懸命家事しよう」と思いますし、実際率先して行うようになりました。

どういった言動で妻は傷つくのかを学ぶことができます。

遺骨を袋に入れて電車内に置いたまま立ち去ると、忘れ物としてJRが回収します。山手線ならぐるぐる回り続けるので身元はわかりづらいです。保管期間内に持ち主が現れなければ警察に届けられ、納骨されるだろうという計画が妻側の声として紹介されていました。

ヤバすぎでしょこれ!
こんな仕返しされたら背筋凍りますって。

離婚ではなく死を願うのは、
①遺族年金
②住宅ローン免除
③子供を思うと離婚できない
④離婚だと世間体が悪い

などの理由があり、離婚よりも死別の方が得なのです。

昭和のサラリーマン文化は、専業主婦に家事・育児を押しつけることで成立していました。 夫は深夜まで仕事や飲み会。妻は我慢し続けましたが、フタをあけたら夫は浮気とかね。

若い年代の男性だと、家事・子育てを手伝いたい気持ちが強くなります。しかし職場の理解が得られなかったり、残業が多すぎて体力的に限界だったりします。

根が深い問題ですね



内田樹「街場の天皇論」

自民党憲法改正草案は新しい

内田樹「街場の天皇論」を読みましたが抜群に面白かったですね。天皇や安倍政権に関するエッセイ集ですが、その中でも印象的だったのは憲法について。

世界ではグローバル資本主義という「新しい」経済システムと国民国家という「古い」政治システムが利益相反をきたしています。その流れの中で、「よりグローバル資本主義に親和的な政治勢力」が財界、官僚、マスメディアに好感され、政治的実力を増大させています。

自民党の改正草案はこの時流に適応すべく起草されたもので、国民国家解体のシナリオが書き込まれていると内田さんは考察しています。

グローバル企業はボーダレスな活動体であり、国境を超えるごとに言語が変わり、通貨が変わり、度量衡が変わり、法律が変わる国民国家の存在はきわめて不快なバリアーでありません。

ビジネスで重要なのは機動性であり、マスコミは「機動性が高い」ことに過剰なプラス価値を付与しています。

世界各国を動き回って機動性の高い「強い個体」と、扶養家族を抱えて将来を憂う「弱い個体」の分離と対立が現在進行中です。

自民党改正草案は、国家システムを「基礎づける」とか「うち固める」のではなく、「機動化する」「不定形化する」ことでグローバル企業の利益追求に迅速に対応する国づくり(というよりも国こわし)を目指しています。こうした政治運動は史上初めてです。

基本的人権の制約強化は行政制度のスリム化や国家資源の節約につながり、浮いた利益はグローバル企業に行き渡ります。戦争参加も、国民国家解体の加速を意味します。

それにより少数の「機動性の高い個体」が、圧倒的多数の「機動性の低い個体」を支配する格差社会が出現するのです。

第9条のように、現行憲法国民国家の「理想」を掲げていたことを「非現実的」として退けた改正草案には、もう目指すべき理想がありません。誰かが作り出した状況に適応し続けること、現状を追認し続けること、自分からはいかなる形であれ世界標準を提示しないこと、つまり永遠に「後手に回る」ことを改正草案は謳っています。

歴史上、さまざまな憲法草案が起草されてきましたが、現実的であること(つまり、いかなる理想も持たないこと)を国是に掲げようとする案はこれが初めてではないでしょうか。



引用ここまで。
僕は憲法改正戦争賛成軍国主義化というイメージしか持っていませんでしたが、本質は大企業との結託が目的だったんですね。

TPPやFTAもこの流れに合致します。

日本の政治家は日本国民のことを考えていないというのはある時気づきましたが、この文章を読んでその考えが証明されたようでした。



死者を利用できない左翼

左翼知識人が政治的熱狂をかき立てることができないのは政策どうこうではなく、「死者を背負う」ことをしないからだという考察は超面白かったです。

極右の政治家は政治的エネルギーの源泉として死者を利用できることを知っているのです。

安倍首相は岸信介という死者を肩に担いで仕事をしています。

しかし安倍は「自分の血縁者だけを」死者として背負っています。これに対して、「すべての死者を」背負うスタンスなのが天皇です。

安倍はその点で天皇に勝てないことを知っているので、天皇の政治的影響力を無力化することに必死なのです。



街場の天皇論

街場の天皇論

「ヒクソン・グレイシー 無敗の法則」

勝つことを優先したことはない。何よりも大事なのは、生き残ることだ。

  1. どんなことをしても自分を守る
  2. 最悪の状況に陥っても落ち着く
  3. 時間を稼ぎながらチャンスを待つ

ケガをせずに家に帰る、トラブルに巻き込まれないことも立派なスキルなのです。


生き残るためには我慢をすること

  1. ネズミは最高に守りが堅い。攻撃力はゼロでも我慢強さでは1番だ。
  2. ライオンは攻撃できるベストな一瞬を冷静に我慢強く待つ。

我慢にも二種類あることがわかっていれば、人生はもっと面白くなります。ネズミになるべき時や、ライオンになるべき時もあるのです。



ヒクソン・グレイシー 無敗の法則

ヒクソン・グレイシー 無敗の法則

中野京子「中野京子と読み解く名画の謎 陰謀の歴史篇」

絵の解説を受けながら中世ヨーロッパの歴史も学べる本。甲冑は一人で脱ぐのは不可能なので戦闘後は糞尿まみれ。従者はそれを綺麗にするがヨーロッパは水が貴重なので砂や石でこする程度。騎士は悪臭ぷんぷんの甲冑を着て次の日も戦うそうですw