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内藤誼人「お金に縁のある人、ない人の心理法則」

70冊目到達。えらいえらい(*^^*)
80冊目指して頑張ろう♪

お金に縁のある人、ない人の心理法則

お金に縁のある人、ない人の心理法則

人は見た目によく騙される

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これらの図は、私たちの視認能力がどれだけ間違いを犯しやすいかを証明する、錯視図形です。

米国の南カリフォルニア大学マーケティング部教授、ヴァレリー・フォルケスは、人が錯視する要因には「新奇性」があるのではないかと考えました。

見慣れないものや奇妙なものは私たちの注意を引きやすく、そのため判断を歪めることになるという仮説を立て、次の実験を行いました。

用意したのはアップルジュースとレモネード。
その容器が新奇な形をしていたら、普通の形の容器に比べて買い物客はどう思うのかを調べました。

実験の結果、アップルジュースでは87.5%の人が新奇な(リンゴの)形の容器の方が、普通の形よりも容量が多いと答えました。

レモネードの場合だと、95%の人が新奇な(曲線を強調した)形の方がより容量が多いと答えました。

つまり、見慣れない、奇妙な形をした容器の方が、大容量に思えてしまうという心理現象が認められました。


小分けにされた食品は健康的に見える

  1. 大粒のチョコレートが1つの大きな袋に入っている
  2. 小粒のチョコレートが4つの小さな袋にそれぞれ入っている

さて、あなたなら、どちらのほうが内容量が多く、どちらのほうが総カロリー量が高く感じられるだろうか?

じつは、総カロリー量は200と両者ともに同じなのだが、パッケージの見た目が大きく異なることによって、驚くような結果が得られた。

つまり、小分けにされたほうが、カロリーが低いと判断されたのだ。

また、いつもダイエットに気をつけている人ほど、小分けした袋のパッケージを選ぶ傾向があった。

(中略)

つまり、総カロリー量が低いと判断されたことで、より多く食べてしまうことになるのである。

  1. キャンディが4個ずつ、小さなパッケージに入っている
  2. キャンディがボウルに山盛りにされている

Aのようにパッケージが小さいと、カロリーも少ないように思えるが、Bのように山盛りにされると、どうしてもヘルシーには見えない。

すると、こうした見た目が行動に影響を与えてしまうのだ。

すなわち、女子学生のなかで、自分の外見に自信のない(私は太っている、など)学生たちは、Aでは38.78グラム食べ、Bでは16.92グラムを食べるという、行動に大きな違いが表れた。

Bは不健康そうに見えたため、自制心がはたらいて少ししか食べなかったが、一方のAは健康的に見えたために、安心してたくさんのキャンディを食べてしまったのだろう。

カロリーが低そうに見えるという錯視によって、逆により多くのカロリーを摂るという過ちを犯してしまったのだ。

こうした不条理な悲劇が、あなたの身にも起きてはいないだろうか。

人は赤いハート形に弱い

  1. かわいいハート形のチョコ(定価50セント、14.175グラム)
  2. リアルなゴキブリ形のチョコ(定価2ドル、56.7グラム)

さてあなたなら、どちらのチョコレートを選びますか?

2の方が1.5ドル得をし、グラム数も多いからだ。

たが、合理的な判断をしないのが私たちだ。

また、「どららがおいしいと思うか?」という質問には、54%,が1を選ぶことになった。

見た目によって、本質である味まで評価を受けるようになるということだ。

ハートマークがあることで、好意や親密さを相手に伝えることができる。

とりあえずハートマークを送っておけば、決して悪いようには受け取られない平和的なメッセージになる。

そして、すべての人に共通してこうしたメッセージを伝えることができる。

なんとも万能な形がハート形なのである。

このハートのような有益性、万能性をもつ記号は他にはない。

それだけ特殊なイメージを内包しているのが、ハート形といえる。

(中略)

もし、あなたがボランティア活動への募金活動をしているとしたら、募金箱の随所に赤いハートをちりばめることだ。

そうすれば、募金額が増えるかもしれない。

あるいは、客集めに苦労しているスイーツ店があったら、ディスプレイに赤いハートマークをより多く使うことだ。

それによってお店の人気に火がつくかもしれない。

どうしても見た目にだまされるのが私たちの宿命なのだから、その心理を逆手に取って、できるだけ得をする方向で考えたほうがよさそうだ。

お金に縁のある人、ない人の心理法則

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