幸せになりたいから読書を始めるよ!

ときどき長文あり。読んだ本で気に入った言葉を紹介!

田口壮「プロ野球・二軍の謎」

二軍監督は中間管理職

常に上司(一軍)からの期待に答えられるよう順日をし、部下(コーチや選手たち)の状況を把握して、どちらにとっても仕事がしやすいように、臨機応変な調整役でいなければならない

新人二軍監督田口壮さんが二軍の世界を解説!


二軍とはどんな存在なのか

プロ野球の二軍は独立独歩のチームではなく、一軍の勝利のために存在しています。

一軍がレストランだとすれば、二軍は農場。

レストランが人気店になるように、おいしい食材(選手)を育て、用意しておくのが仕事です。


一軍と二軍の違い

一軍はベンチ25人+休暇中の先発投手3人=28人。

球団の支配下登録選手は70人までと決まっています。

70人-28人=最大42人が各球団の二軍。つまり日本におけるプロ野球選手数は、

12球団×70人=最大840人

しかいない狭き門なのです。



さやわか「僕たちのゲーム史」

スーパーマリオブラザーズのようなゲームは、どうして生まれなくなったのか?

  • ボタンを押すと反応する
  • 物語をどのように扱うか

この2点に注目しながらゲームの歴史を整理し、上記の問いへの答えを探します。


ロールプレイングとして迎えられた『スーパーマリオ

スーパーマリオ』には、もはや「裏」とは言えないほどに大量の隠し要素があったのです。

(中略)

僕たちは『スーパーマリオ』をプレイしていゆと、思わず画面内にあるすべての場所でジャンプしたり、ブロックを壊してみたくなるのです。

結果としてこのゲームは、ゴールを目指すアスレチックゲームとしてだけでなく、世界を探索するアドベンチャーやロールプレイングとしても作り込まれたものになったのです。

そのためにジャンプという動作が使われているのが重要です。

(中略)

『きこりの与作』では、ボタンを押すことによって「敵の攻撃を避ける」という反応を起こせます。

そして『ドンキーコング』では、敵の攻撃を避けることと足場を飛び越えることの両方ができました。

これでボタンの機能は一つではなくなり、ジャンプは複数の役割を持つようになっています。

では、その発展形である『スーパマリオ』ではどうでしょうか。プレイヤーはジャンプをあらゆる局面で使うことができます。

段差を飛び越えるためにも、敵の攻撃を、避けるためにも、また頭上のブロックを下から叩いて世界を探索するためにも使っていいのです。

つまり『スーパーマリオ』では、ボタンに与えられた機能が限定されていません。

プレイヤーはジャンプを使って画面内を自由に走り回り、ブロックを壊し、自分の意志と力で世界を探索することができたのです。


この分析はスゴい!

スーパーマリオをロールプレイングと見るのもそうですが、ジャンプの進化の歴史をわかりやすく解説してるのが特にスゴいです。



本書後半では物語の扱い方の歴史を考察していますが、これも見事で興奮しました。

などから、日本のゲームは物語をどのように扱ってきたかがわかります。

興味のある方はぜひ一読を!



僕たちのゲーム史 (星海社新書)

僕たちのゲーム史 (星海社新書)

本田弘之「街の公共サインを点検する」

街の公共サインを点検する

街の公共サインを点検する

やさしい日本語の可能性

国によって読み方が異なるローマ字よりも、ひらがな表記の方が外国人は読みやすいんだそうです。

英語が通じない外国人もいるという想像力は重要。

小学生でもわかる単語をひらがなで使うべきという指摘は面白かったです。


混乱を招くノイズサイン

トイレの入り口に、紙でプリントされた手作りサイン。

感染症防止のため、うがい・手洗いを励行しましょう」

日本人なら「ふーん」で済みますが、外国人はトイレに関する重要な通告だと受け取る恐れがあります。

日本のサインは必要のない情報が多すぎるのです。


「禁煙」「真ん中のマーク」「終日禁煙」

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これは僕が撮影したものですが、同じことを3回も言っててクドいですね。

真ん中のマークだけで意味は伝わるのに、余計な言葉があると外国人は「何か重要な注意があるの?」と思って不安になります。

注意喚起の量を減らし、街の景観を守るべきです。

小倉紀蔵「入門 朱子学と陽明学」

朱子学って、学校の授業で出てくるわりに本質がよくわからないです。

保守・守旧の思想であり、中国・朝鮮の近代化を妨げたという評価をされがちですが、事実は違います。

朱子学は変革と躍動と生命の思想です。

あなたの知らない朱子学に出会えますよ!


性善説は生ぬるい思想ではない

悪人にも善はありますが、それが表に現れていなから悪なのです。

逆に言うと、頑張れば悪人も善になります。

性善説とは社会をラディカルに変革し、人間を改造し、悪を糾弾し、徹底的な道徳的厳格主義になるのです。

そこに生ぬるさや甘さは一切ありません。



内田樹「困難な結婚」

結婚前の人は、したくなる。
結婚している人は、気楽になる。
そのためにこの本を書きました。


タイトルが刺激的。

内田さんの主張は同意できることばかりなので、いくつか紹介したいと思います。


結婚しちゃえばだいたい同じ

外ではけっこうややこしいネゴをまとめたり、てきぱきと会議を仕切ったり、複雑なアルゴリズムを解析したり、5ヵ国語を駆使して談笑できるおじさんたちだって、いったん家に帰って、風呂上がりにジャージなんか着て「げふ」とか言いながらビール飲んでると、外形的にはピンもキリもあまり変わらないでしょ。

外で発揮していたような圧倒的な社会的能力の差異は家庭内では誇示されようがない。

いや、なまじ外で威張っているせいで家でも威張る男よりは、外で苦労しているせいで家では何を言われても弱気にほほ笑むような男の方が配偶者としては楽だったりするわけですよ。

ほんとに。

結婚しちゃえば「男なんてだいたい同じ」なんです。


普通は外ヅラの良さで相手を選びますよね。

けど結婚生活で大事なのは家の中での姿。

家の中でも完璧に生きるのは、まあ無理でしょう。

ほんとに、結婚しちゃえば「男なんてだいたい同じ」なので、理想を追いかけ過ぎるのもどうかと思いますね。


「もっといい人」は現れません

目の前にいる人よりももっとましな相手がいるんじゃないか、ここで手を打ったらあとで後悔するんじゃないか……というのは「自分はこの程度の人間じゃない」という自負の裏返しです。

今の自分が受けている社会的評価はこの程度だけど、ほんとうはこんなもんじゃない。

ほんとうはもっとすごいんだという自己評価と外部評価の「ずれ」が、「こんな相手じゃ自分に釣り合わない」という言葉を言わせている。

でもね、仲人口が持っている話って、実はかなり精度の高い外部評価なんですよ。

(中略)

だから、「え、こんなのやだ」とか言っている人は、「こんなの」と釣り合う配偶者だとあなたは外部から評価されているという事実をかみしめたほうがよろしい。


これはキツいけど真実でしょうね。

ハイスペックな人と結婚したいなら、自分のスペックを上げた方がいい。

相手のことを棚に上げるのはやめましょう。


生活すべてが哲学研究

生きているだけで勉強なんです。

街中で、人々に交わって生活すること。

それが哲学修行なんです。

無駄な時間なんかないんだ。

そう思ったら、ぜんぜん焦らなくなりました。

育児のせいで時間が削られて、自分が本当にしなければならない勉強ができなくなるというふうに思わなくなった。

これは正しいかどうかわかりませんけれど、精神衛生的には非常によかった。

20代から30代にかけては、かなりタイトな競争的環境にいたわけで、いつも横目で同世代の研究者たちの活躍ぶりを眺めてじたばたしていました。

ですから、あの時期に「オレには『こんなこと』で時間を潰している余裕はないんだ!」と言って育児も家事も放り出していたら、たぶん僕はずっと早い段階でつぶれていたと思います。

なんだかんだいいながら、20代の中頃に「哲学をやろう」と決めてから40年間なんとかその専門家としてやってこられたのは、机に向かっている時間以外のすべての時間も「哲学研究」だと思ってこれたからだと思います。

そういう気楽なマインドセットのおかげでさまざまなストレスを回避できた。


すごいわかりますコレ。

家事や育児をしてると自分の時間がなくなってイライラもするし、「こんなのは時間の無駄だ」と感じてしまうんですよね。

しかしこうした「修行」を経験することでオトナへと成長する。

日々勉強であり、無駄なことなど1つもないと教えてくれる文章で、心が救われます。



といった具合に、結婚に関する不安や疑問に答えてくれる本です。

気になった方はぜひ読んでみてください!



困難な結婚

困難な結婚

左巻健男「身近にあふれる『科学』が3時間でわかる本」

  • 羽根のない扇風機が風を出す仕組み
  • マンガン乾電池とアルカリ乾電池の違いは?
  • 「まぜるな危険」を混ぜたらどうなる?
  • 新幹線はなぜくちばしが伸びたアヒル顔?

など、身の回りにあふれる製品の仕組みが55個紹介されています。



図解 身近にあふれる「科学」が3時間でわかる本 (アスカビジネス)

図解 身近にあふれる「科学」が3時間でわかる本 (アスカビジネス)

田村淳「日本人失格」

日本のシステムは変えられないけど自分は変えられる。同調圧力が強い今、それぞれの個を磨いて好きなことをしようという内容。

周りの目を気にせずに一歩前へ踏み出せるロンブー淳さん。

その姿勢は真似したいです。



日本人失格 (集英社新書)

日本人失格 (集英社新書)