ひかるの読書

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さやわか「僕たちのゲーム史」

スーパーマリオブラザーズのようなゲームは、どうして生まれなくなったのか?

  • ボタンを押すと反応する
  • 物語をどのように扱うか

この2点に注目しながらゲームの歴史を整理し、上記の問いへの答えを探します。


ロールプレイングとして迎えられた『スーパーマリオ

スーパーマリオ』には、もはや「裏」とは言えないほどに大量の隠し要素があったのです。

(中略)

僕たちは『スーパーマリオ』をプレイしていゆと、思わず画面内にあるすべての場所でジャンプしたり、ブロックを壊してみたくなるのです。

結果としてこのゲームは、ゴールを目指すアスレチックゲームとしてだけでなく、世界を探索するアドベンチャーやロールプレイングとしても作り込まれたものになったのです。

そのためにジャンプという動作が使われているのが重要です。

(中略)

『きこりの与作』では、ボタンを押すことによって「敵の攻撃を避ける」という反応を起こせます。

そして『ドンキーコング』では、敵の攻撃を避けることと足場を飛び越えることの両方ができました。

これでボタンの機能は一つではなくなり、ジャンプは複数の役割を持つようになっています。

では、その発展形である『スーパマリオ』ではどうでしょうか。プレイヤーはジャンプをあらゆる局面で使うことができます。

段差を飛び越えるためにも、敵の攻撃を、避けるためにも、また頭上のブロックを下から叩いて世界を探索するためにも使っていいのです。

つまり『スーパーマリオ』では、ボタンに与えられた機能が限定されていません。

プレイヤーはジャンプを使って画面内を自由に走り回り、ブロックを壊し、自分の意志と力で世界を探索することができたのです。


この分析はスゴい!

スーパーマリオをロールプレイングと見るのもそうですが、ジャンプの進化の歴史をわかりやすく解説してるのが特にスゴいです。



本書後半では物語の扱い方の歴史を考察していますが、これも見事で興奮しました。

などから、日本のゲームは物語をどのように扱ってきたかがわかります。

興味のある方はぜひ一読を!



僕たちのゲーム史 (星海社新書)

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