村上敦「ドイツのコンパクトシティはなぜ成功するのか」
マイカーの利便性・経済性を損なう対策をして車利用を減らしつつ、郊外大型店進出を抑制しましょうという内容。
理想はわかるけど非現実的な主張。日本の主要産業、自動車の内需を減らす政策は、絶対に横槍入って握り潰されるw
いかにしてドイツのフライブルクは車社会から脱却したかについては本書を読んで頂くとして、参考になったのは「自動車産業の利益は地元に落ちない」という視点。
トヨタ系列の企業が立地していない地域で車を購入しても、地域経済が潤うことはほとんどない。これを意識している人もほぼ皆無。
道路は強力な壁
車は移動の自由を謳歌する一方で、歩行者は道路という壁に囲まれているという視点も面白かった。
私達は道を自由に歩く権利を奪わている。道の端を歩くことしか許されていない。道の大部分を占拠しているのは、車。
車社会が当たり前だと考える方に読んで頂きたい都市計画論。
ドイツのコンパクトシティはなぜ成功するのか: 近距離移動が地方都市を活性化する
- 作者: 村上敦
- 出版社/メーカー: 学芸出版社
- 発売日: 2017/03/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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