ひかるの読書

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赤松啓介「夜這いの民俗学・夜這いの性愛論」

300冊目到達。えらいえらい(*^^*)
310冊目指して頑張ろう♪

「性とやくざと天皇」に触れなかった柳田国男を批判し、戦前の夜這い文化を余すところなく取り上げた名著。

一夫一婦制や純潔・清純主義という価値観が定着したのは戦後に入ってからで、昔の性習俗はもっとオープンだったのです。

結婚と夜這いは別のもので、僕は結婚は労働力の問題と関わり、夜這いは、宗教や信仰に頼りながら過酷な農作業を続けねばならぬムラの構造的機能、そういうものがなければ共同体としてのムラが存立していけなくなるような機能だと、一応考えるが、当時、いまのような避妊具があったわけでなく、自然と子供が生まれることになる。子供ができたとしても、だれのタネのものかわからず、結婚していても同棲の男との間に出来たものかどうか怪しかったが、生まれた子供はいつの間にかムラのどこかで、生んだ娘の家やタネ主かどうかわからぬ男のところで、育てられていた。大正初めには東播磨あたりのムラでも、ヒザに子供を乗せたオヤジが、この子の顔、俺にチットも似とらんだろうと笑わせるものもいた。夜這いが自由なムラでは当たり前のことで、だからといって深刻に考えたりするバカはいない。

戦前の日本はこんな感じだったそうです。スゴい世界w



ちなみに僕が大学生の時、柳田国男の名前は散々目にしたけど赤松啓介を紹介した教授は誰もいなかったですね。

また柳田国男が、「性とやくざと天皇」を研究対象外にしてたのを初めて知りました。

いわゆる日本のタブーですからね。

民俗学柳田国男」ではないことを知れて良かったです。



夜這いの民俗学・夜這いの性愛論

夜這いの民俗学・夜這いの性愛論