神田昌典「もっとあなたの会社が90日で儲かる!」
広告宣伝
俺の目の前にいるお客に、買ってもらうのに必要なスキルは、説得術。
俺の目の前に、お客を引っ張ってくるのに必要なスキルは、広告宣伝。
まずは見込客。
そこを増やさないと既存客やリピート客は増えません。
売れる広告と売れない広告の違い
売れない広告とは、大企業がよくやるイメージ広告。
知名度のがない中小企業がこれをやっても無駄。
売れる広告とはレスポンス広告。
オファーがある広告。
オファーとは、無料なんとか。
無料ガイドブック、無料レポート、無料診断、無料サンプルなとなど。
無料じゃないオファーもある。
お試しキャンペーンとか、お試しパックとか。
なぜオファーが必要かっていうと、広告効果を計測するため。
オファーがあることによって、お客からの反応が得られる。つまり、お客に「あなたの商品に興味あります」って手を挙げさせることが可能になる。
そしてその件数を計測する。
この広告掲載により、儲けることができるのかできないのかを、一円の単位まで計測する。
広告宣伝への反応は、使用する言葉によって大きく変わる。
「経費を削減します」
「まだムダ金を航空券に使いますか?」
ある言葉には、お客さんの感情の留め金を外す効果を持っています。
魚屋の「生」魚の生もそう。
魚が生なのは当たり前なのに。
さて、一番反応が得られない広告というのは、次の方程式で説明できる。
自己満足広告=商品名+商品自慢(機能説明)+価格+連絡先
これを人間関係として考えると、次のようになる。
「俺は、東大卒で、現在、銀行に勤めていて、年収一〇〇〇万円。こんなにいい男なんだから、当然、俺と結婚するよね! 電話番号は、✗✗✗✗-✗✗✗✗」
あなただったら、この男を選びますか?
一方、反応率が得られる広告っていうのは、自分のことを説明するのではなく、相手のメリットを説明する。
自分のことを言いたいのは分かる。
でもそれはガマンして、相手が聞きたいことを言わなければならない。
言いたいことを言うんじゃなくて、聞きたいことを言う、のである。
それはどういうことか、先ほどの人間関係で、言い換えると、
「無料! 幸せな結婚生活! 安定的な一生を、あなただけに。
東大卒だから安定的な生活を、あなたに約束できます!
年収一〇〇〇万円だから、ワンランク上の人生を楽しむことができます!
詳しい経歴書をご用意しています。ご請求はカンタンです。今すぐお電話で。
なお先着一〇名さま限り」
ということになる。
全体の設計図
一歩一歩、あせらずにお客に近づいていく営業プロセスを設計する必要がある。
お客の感情を考えない設計図とは、
- とにかく自分の商品の良さを叫び続ける。
- とにかく見積もりだけでも、出させていただく。
- 何回も頭を下げて、お願いする。
お客は、差し迫った必要性があるわけではないのに、営業側がグイグイ来る。
感情の不一致がここにあります。
設計図がある営業
- 広告による無料サンプルの提供
- サンプル請求者向けご優待価格の提示
- 利益率が高い商品のご提案(上得意客向け販売)
あるいは、
- キーマンに手を挙げてもらうための無料レポートの提供(スーパー経営者が知らなかった、駐車場のトラブル〜この五つのクレームが、お客をライバル店へ向かわせる)
- 低価格サービスの提案。キーマンにとって、ハードルの低い商品で取引を開始する。(駐車場管理代行サービス、成果報酬での経費削減コンサルティングなど)
- 駐車場管理システムの提案。
ニーズ・ウォンツ分析法とは?
お客のニーズ(必要性)だけじゃなくて、ウォンツ(欲求)も満たさないとダメってこと。
単なる必要性じゃなくて、差し迫った必要性があるかどうかを見極める。
単なる欲求じゃなくて、抑えきれない欲求を起こさないと売れない。
言い換えれば、商品やその商品を販売するためのメッセージが、お客から見て魅力的かどうかを考える必要があるのです。
ポイントカードの限界
ポイントカードだけじゃ、顧客ロイヤルティは引き上げられない。
もちろん、ないよりはあったほうがいいんだよ。
しかし、その使い方を間違うことが、非常に多いのが現状。
(中略)
結局、「他社もやっているから」とか「他社の安値に負けないように、ダブルポイントデーにする」という守りの手段として、ポイントカードが使われてしまっている。
ポイントカードの世界では、ポイントがいい店に、お客が流れる。
結局、これって、価格競争と同じ。
まぁ、やらないよりは、いいよね。
でも、それでお客が、あなたのファンになると思う? とりこになると思う?
二一日間顧客感動プログラム
1、新規顧客が獲得できたら、できるだけ早いうちにお礼状を出す。このお礼状というのは、できれば手書きが効果的。
2、購買日より一週間後に、もう一度、手紙を送る。この手紙の内容は、「あなたの購買決定がいかに正しかったか」を確認するもの。目的は、購入後の後悔によって、急速に落ちるロイヤルティを、維持することにある。
3、最後に、お客との関係を確固たるものにしていくために、思いがけないギフトを贈る。この場合、高価なものを贈ると、かえって逆効果。安価で、思いやりのあるギフトを贈る。
もっとあなたの会社が90日で儲かる!―感情マーケティングでお客をトリコにする
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