小笹芳央「お金の話にきれいごとはいらない」
お金は「4つのサイクルを回す人」に集まる
・稼ぐ
信頼や期待を集めること
・遣う
支持を表明すること
・貯める
今を犠牲似すること
・殖やす
覚悟をもってなにかに賭けること
「稼ぐ」=「お金」ではない
仕事の報酬は「仕事」なのです。
具体的には「次なる仕事」です。
与えられた仕事を一生懸命こなしていい結果を残せば、次には難易度の高い仕事や自分の成長につながる仕事を担当できるかもしれません。
それを報酬と考えられるかどうか。
そのスタンスを持って仕事戸向き合えるかどうか。
ここは大きな分かれ道になります。
レベルの高い仕事を任されるということは、信頼が大きくなったということです。
結果的にはお金も稼げるようになるのです。
もし、仕事の報酬はお金しかない、という考え方をしていると、「給料の分だけ働いていればいい」ということになってしまいます。
そのスタンスで白羽の矢が立つと思いますか?
「等価交換」で働かない
大学生が時給900円でアルバイトをしている。
4ヶ月もすると、仕事にも慣れてきて、気持ちが変化します。
「俺がこんなにもがんばっているのに、時給は900円のままかよ」
するとどんな行動に出るか。
時給910円なり950円からがもらえる別の仕事を探すようになるのです。
そのとき忘れられているのは、慣れるまでの期間は、箸にも棒にもかからない働きしてこなかったのに、900円の時給をもらえていた、という事実です。
雇用主は900円の価値のない仕事に900円を支払っていたわけです。
労働行為には等価交換とは違った感覚が働いているのです。
もし、900円の時給にグチも不平不満もいわず、しっかり仕事をこなしていけば、ほどなく、「キミ、時給1000円でバイトリーダーをやってくれないか」というオファーがあったかもしれない。
いずれは、「時給1500円で契約社員にならないか」ということになっていたかもしれないのです。
その仕組みを知らずに、「今すぐ少しでも時給の高い仕事」を求めてさすらってしまうと、900円程度の仕事を転々とする、ということになってしまいます。
労働行為には、このように消費行為とは別のメカニズム、つまり、瞬時に等価交換が成立するのではなく、長い時間軸の中で、借りをつくったり、貸しをつくったりしながら、労働の価値が変わっていく、というメカニズムが働いています。
持ち家か賃貸か
3000〜4000万円の家を買ったとして、ローンの金利が2%程度なら、年間金利だけで80万円くらいになります。
30〜35年の長期ローンの場合、しばらくの間はほぼ金利だけを払うことになり、借りた元金はまったく減りません。
大まかに言えば、ローンの返済総額は家の金額の1.5倍くらい、つまり3000万円の家を4500万円で買う計算になります。
しかし、持ち家派にはその感覚が希薄だという気がします。
月々のローンの支払いと家賃との比較しかないのです。
お金の話にきれいごとはいらない: 自分を「会社のように」経営する人生戦略 (単行本)
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