ひかるの読書

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樺沢紫苑「1億稼ぐ人の心理戦術」

最悪な環境に悲観するな。そこにこそ、チャンスがある。

北海道の旭山動物園の話。

旭川市内からアクセスするには、バスで30〜40分かかります。

冬になるとマイナス10度を超える場所にあるため、冬になるとお客さんはほとんど来てませんでした。

これらのデメリットは、裏返すと北極や南極の動物を飼育するには日本でもっとも適した動物園になるのです。

そこで出てきたアイデアが、「寒い環境で寒いところに適応している動物を育て、寒い中、生き生きと活動している動物の本来の様子をお客さんに見てもらう」というものでした。

また旭山動物園は、市内からだとバスで30〜40分かかりますが、旭川空港からだと車で20分です。

旭山動物園は、「市内」からは不便ですが、「空港」からは超便利だったわけです。

そこで動物園はお客様のターゲットを、
バスでやってくる「市民」から、飛行機でやってくる「観光客」に変えました。

その瞬間、旭山動物園は、「市内から遠い不便な動物園」から「空港からのアクセスが超便利な動物園」に転換されたのです。

発想の転換によって、どう見ても動かしがたい地理的条件すら味方につけることができたのです。

もし、あなたがいま、「最悪の状況」に置かれているのなら、それは「チャンス」だと思ってください。

旭山動物園を見習って、最悪の「状況」や「環境」「条件」を、「ほかにはない唯一無二の絶好な状況」に転換するのです。

ピンチはチャンスです。

「もうダメだ」と思ったところに、「絶好のチャンス」が隠れているのです。

1時間を数倍に増殖できる「付加価値時間術」とは?

時間を節約する方法は、無駄な時間を減らすことだけではありません。

ひとつの時間を二重三重に利用し、付加価値をつけていく方法もあります。

例えば電車の中で本を読む。

これは移動時間と同時に読書時間を作っており、2倍の価値を生み出しています。

テレビを見るのも、ただボーっと見てれば時間の浪費ですが、テレビで見た感動をブログや会話のネタにしたり、ビジネスのヒントに結びつけたりすることで、有意義な時間ととらえることもできます。

また、高級レストランに食事に行ったならば、食事を楽しみながらも接客サービスに注目し、「人と気持ちよく接する方法」などを学ぶことが可能です。

このように、どんな場面においても「この時間にはどんな付加価値をつけることができるだろうか」とつねに意識することが大切です。

(中略)

このくせをつけると、娯楽や遊びをしながらでも、つねにいろいろなことを学べるようになります。

また、「何らかの付加価値」を意識してつけることで、観察眼が鋭くなり、いろいろな現象を発見できるようになります。

遊びながら、勉強し、自分の仕事にも役立ててしまう。

遊びの時間を、「無駄な時間」ではなく「ポジティブな時間」「前向きな時間」に転換してしまう。

これこそ、最強の時間術ではないでしょうか。

小さな成功は誰でもしている。それを強調するだけで「自信」を生む。

受験の成功体験は少なくても、それに関連する成功体験はあるはずです。

それを言葉にしてあげて、「じつは、もうすでに、たくさんの成功体験をしているんだよ」ということを強調してあげるのです。

たとえば、「模擬試験でA判定だった」「数学で90点とった」「進路指導の先生に大丈夫だと言われた」「センター試験で目標点をとれた」……。これらは、すべて受験に関する成功体験です。

そうした「プラス」の事柄を言葉にしてあげるのです。

これらは「小さな成功体験」にすぎないかもしれません。

でも、いくつか合わされば、「大きな成功体験」と同じ効果を持つようになります。

その結果、子供にとっては「自信」の源になっていくのです。

そして、「自信」が生まれれば、不安やプレッシャーに負けることなく、本来の実力を発揮することができるでしょう。

じつはこれは、「受験」以外にもビジネスなど、すべてのことに使えるテクニックでもあります。

受験を控えたお子さんに利用しつつ、自分自身のビジネスにも、ぜひ活用していってください。

精神科医が教える 1億稼ぐ人の心理戦術

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